芙蓉懇談会

芙蓉懇談会50周年記念動画ダウンロード 芙蓉ファミリークラブ
機関誌「エフ」

Fグループ コーポレートトピックス 五洋建設

室蘭製作所新工場~再エネ100%工場

 室蘭港は、1872(明治5)年に開港し、昨年150周年を迎えました。内浦湾の東端に位置する『天然の良港』で、鉄の街、室蘭の発展とともに、海陸交通の要衝として重要な役割を果たしてきました。
 室蘭と当社の繋がりは古く、室蘭製作所の前身である神工業が1930年に創業して以来、90年余にわたります。1970年からは、当社の北海道の基盤の一つとして、橋梁などの鋼構造物の製作事業を継続してきました。2022年10月、室蘭製作所は、橋梁製作に加え、洋上風力発電の建設に用いられる風車の基礎やタワー、ブレードなどに関連した様々な仮設鋼構造物の製作工場として生まれ変わりました。

 2050年カーボンニュートラル実現を目指す中、地元企業と室蘭市は2020年1月、洋上風力関連事業の誘致による地域産業の活性化を目指して、『室蘭洋上風力関連事業推進協議会(MOPA)』を設立されました。さらに2021年5月、室蘭市は、洋上風力発電と水素利用を核とした脱炭素社会の実現に向け、『室蘭脱炭素社会創造協議会』を設立されました。当社は、室蘭市の取組みに賛同し、二つの協議会に参画しています。
 新工場で利用する電力は、すべて再生可能エネルギーでまかなわれます。通常、様々な大型機械が稼働する工場の動力を再エネで100%まかなうのは難しいものとされています。また事務所は、建物の断熱性を高めるなど、省エネ性能を高めることによって省エネ率65%を達成するとともに、使用電力を100%再エネでまかなうことでZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)の最高ランクの認証を取得しました。
 創エネルギーのメインは太陽光発電で、延長190mの工場棟の屋根に、出力670kWの太陽光発電を設置しました。さらに次世代のクリーンエネルギーとして期待される燃料電池を用いた水素発電を導入しました。道内の工場で副次的に製造された副生水素を水素タンクに貯蔵します。グリーン水素は、太陽光発電の電力を用いて水電解装置で製造し、水素吸蔵合金に貯蔵します。そして、燃料電池を用いて出力30kWの発電を行います。実際の運用を通じて水素利用による発電に関する知見を蓄えていく予定です。

 当社は、地球規模の気候変動問題への対応を最も重要な経営課題の一つと捉えています。再エネ100%の新工場で、再エネの主力として供給拡大が期待される洋上風力発電の建設に用いる仮設鋼構造物を製作するという、まさに未来を先取りしたカーボンニュートラルの取組みに挑戦しています。

[本件のお問い合わせ先]
五洋建設株式会社 経営管理本部
コーポレート・コミュニケーション部 広報グループ
03-3817-7550
https://www.penta-ocean.co.jp/
Page Top