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機関誌「エフ」

Fグループ コーポレートトピックス 沖電気工業

OKIイノベーション・マネジメントシステム“Yume Pro”の進化

 『エフ』2020年夏号(238号)の「Fプロジェクト」で、沖電気工業(以下、OKI)がイノベーション・マネジメントシステム(IMS)“Yume Pro”を導入し、革新を生む組織への変革に挑戦していることが紹介されました。それから約2年、Yume Proの活動の状況とその成果を紹介します。

 2020年12月に開催したOKI Innovation Worldにて、鎌上社長(当時)は「全員参加型イノベーション」を推進していくことを宣言しました。これまでイノベーションというと、一部の天才の閃きによって新しい商品や事業を創造することと理解されてきましたが、OKIはIMSを導入することで、会社の文化風土を変革し、社員全員でイノベーションに挑むことを対外的に表明しました。
 この活動を牽引しているのが、「Fプロジェクト」で紹介された藤原執行役員であり、社長直下の組織イノベーション推進センターです。2020年の時点ですでに全社員を対象に毎年1,000人に対してイノベーション研修を実施していましたが、コロナ禍でもオンラインで研修を継続し、2021年度末時点で国内社員約12,000人の半数以上の8,163人が研修を受講しています。「全員参加型イノベーション」が浸透した結果、ほとんどの社員が「イノベーションとは何か?」を理解し、自分の業務に照らし合わせて考える行動が身につきつつあります。
 また、イノベーション創出のための場として虎ノ門の本社内に設置したイノベーションルーム「Yume ST(ユメスタ)」に加え、2021年4月には高崎事業所にも同様の「Yume ST TAKASAKI」を開設し、ネットワークを介してイノベーションルームとショールームがつながるインフラができあがりました。

 Yume Proによるイノベーションの浸透が顕著に見られるのは、2018年度以降に毎年実施しているビジネスアイデアコンテスト「Yume Proチャレンジ」です。初年度37件だった応募アイデア数は、3年後の2021年度には254件と当初の7倍にまで増加しました。
 数だけでなく質も向上しています。審査の結果、将来性が期待できるアイデアに対しては事業化支援費最大1億円を投資、体制づくりなどの支援を行っています。イノベーション推進経験のある加速支援者がつき、実顧客へのヒアリングを行い提供価値や事業規模を明確にするなど、すでに具体的な活動に進展しているケースも増えています。

 2022年4月、鎌上社長は会長に、森孝廣執行役員(当時)が新社長に就任しました。森新社長は、OKIデータでオフィス向けプリンターの5年無償保証ビジネスを立ち上げた、OKIを代表するイノベーターです。一般社団法人Japan Innovation Networkの西口代表理事によるとIMSは、水泳競技に喩えると国際競技規格に基づくプール作りであると言っています。森新社長は、様々な競技に対応できるスイマー、すなわちイノベーションの実践者の育成が課題であると認識しています。OKIの全員参加型イノベーションは教育・啓発の段階から、より実践モードにシフトし、常にイノベーションを興し続ける企業を目指します。
 Yume Proのさらなる進化にご期待ください。

  • イノベーションについて語る藤原執行役員

  • 高崎事業所の「Yume ST TAKASAKI」

  • 鎌上会長(左)と森新社長(右)

[本件のお問い合わせ先]
沖電気工業株式会社 03-3501-3111 (大代表)
https://www.oki.com/jp/
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